「未来の科学者養成スクール」でつなげる力を培おう!

 つなげる力を養うには、日頃から「意識をすること」と「実践をすること」が重要だと書きました。しかし、そうは言ってもお手本が必要です。「未来の科学者養成スクール」の基礎力養成コースでは、最先端の研究者による研究の話を聞く「メインレクチャー」を用意してあります。若手からベテランまで、静岡大学が誇る研究者が講師です。理学、農学、工学、情報学と様々な分野にわたりますが、共通することは様々な分野の交錯する学際的な分野の研究をしていることです。講義を聞く人は、そこに思いがけない着想や新規な考え方を見出すことでしょう。そして、それがいつの日にか、将来を決める思いにつながることと思います。内容は大学院レベルですが、本質はわかりやすいように話してもらいます。講義の後に質問・討論の時間も取ってあるので、聞き損ねたことや聞いておきたいことを、その場で聞くことができます。

 基礎力養成コースのもう一つの目玉は「ワークショップ」です。ここでは数人ごとに一つのグループを作り、そこで科学や技術のことについて意見を出し合い、理解を深めるのです。同じ講義を聞いていても、人によって違った感想や捉え方をするのだということを学びます。自分の意見や考えも伝え、見識と理解を深めていくのです。人と人をつなぐことで、あらたな考えや、これまでに持っていなかったようなものの見方(認識)が生まれてくることでしょう。

 昨年度の「未来の科学者養成スクール」の受講生のアンケートを仲間の先生と一緒に集計しています。それによると、受講後半年間で向上した能力として次の三つが上位に来ました。三つの能力とは、理解力、着想力、協調性です。最初の理解力と着想力は、「メインレクチャー」を聞いたことや「ワークショップ」での体験に起因するのではと思うと、とても嬉しい気持ちになります。もっとも、その理由の特定にはさらに突っ込んだ調査が必要ですけどね。

 それはともかく、今年度も、多くの高校生に、素晴らしい体験ができる機会を提供していきたいと思います。