10月29日(日)、第3回基礎力養成講座を行いました。
メインレクチャーは理学部生物科学系の成川礼先生の「物理学と化学が駆動する光生物学への招待」というテーマです。「光」について物理学における基本的な知識を学んだのち、光合成生物は光をエネルギーとしていることや最も重要な情報として感知する高度な光応答機構を備えていること、また植物内の色素がどうやってクロロフィルに光を届けるかという演示実験を交え、生物物理学や生化学とを駆使しや光合成生物の光応答機構を説明されました。受講者からは、現在行っている研究でシアノバクテリアの培養光の使い方などの質問が寄せられました。
その後、台風22号接近もあり、安全な帰宅の手段が確保できる受講生13人で、サブレクチャー、人文社会科学部の田中伸司先生の「研究倫理入門 ―よき研究者を目指して―」が行われました。研究に係る日本の代表的な専門職倫理としては、日本学術振興会(「科学の健全な発展のために」)や日本学術会議(「科学者の行動規範」)があり、研究には公的な財源が使われるので必ず研究倫理を受講しなければならないことや研究に対する誠実さがあれば不正は起こらないことなどを話されました。また、「どのような研究者になるのか」についてノーベル賞受賞者のコメントから説明されました。
台風の接近のため、午後のワークショップは中止にしました。早退や欠席した受講者は配信される動画で2つのレクチャーを見ることになります。
また、第1回の講義を担当された寺西信一先生から届けられた「いただいた感想文・質問に対するレスポンス」を配布しました。