2020年11月23日(日)第6回基礎力養成講座を行いました。

メインレクチャーは(株)ゾディアック社長の堀田淳先生の「3次元画像処理技術の開発現場」です。ゾディアックは3次元画像処理等に関して大手企業や大学等と共同研究や共同開発、また支援などを行う研究開発支援事業を展開しています。3次元画像処理はスマートホンやゲーム、自動運転、医療機器など身近なツールに搭載されている非常に有用性のある興味深い技術分野です。

講義では、X線CT技術が「観る」から「分析する」段階に進んでいることや、画像から実物を作成すること、立体の点群認識など最新技術トレンドや iOS・ARKit を用いたシミュレーションなどを紹介されました。また、学校での教育や資格取得だけでは最先端の技術取得は難しく、これまでの教育に加えて独自の取り組みが必要であることをお話しされました。

受講生から「『戦略なき技術は悲惨な結果になる』という言葉が響いた。私たち高校生の研究や大学での研究は、純粋な学問への好奇心からの研究をすることが多く、またそうした研究を行えるが、実用化を考えた研究ではニーズに応えることが大切になるので、目的をしっかり定めて研究することが大切だとわかった」などの感想が寄せられました。

午後のワークショップは「現在の日本が抱える問題と科学の役割」について討論しました。各グループからは、地震、津波の問題について防潮堤の強靭化、耐震建造物・シェルターの設置など物理的環境の整備、情報の迅速化、地震予知やビッグデータを用いたシミュレーションの必要性、また、地球環境問題に関しては海洋に投棄されたプラスチックごみの処理や再生可能なエネルギーへの早期の移行などが発表されました。英語ディスカッションは今回で2回目です。

受講生からは以下の感想がありました。
「日本が抱える問題は、世界的な問題とつながっていると思った。新型コロナウイルス感染症や、少子高齢化、食料自給率や災害などの問題は、科学の力のみで解決できるものは少ないのではないかと思った。例えば、新型コロナウイルス感染症予防のためのワクチンの開発は、科学によって生み出されたものであるがそれらを普及させるには政府などの、政治的な力も必要になると考える。」
「英語を使った話し合いには少しずつだが慣れてきたように感じる。留学生の方の話していることを理解できるようになってきたので、以前よりも積極的に会話をすることができた。また、他の受講生の方とも、日本語ではなく英語で話すことが増えた。これからも積極的に英語を話すようにしたい。」

メインレクチャーのスライド


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ワークショップのテーマ


Miroのボード上の討論場面


ボードを用いた発表


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