2023年1月22日(日)基礎力養成コース第9回ワークショップを行いました。
第9回の基礎力養成コースは2023年1月22日(日)、再び静岡キャンパスに会場を移して対面形式で行いました。これまではメインレクチャーとサブレクチャーを行なってきましたが、今回から3月まではワークショップ・グループワークを行います。
まず、粟井委員長から諸々の注意事項とMiroの立ち上げ方法の説明があった後、3月5日に開催される「静岡ライフサイエンスシンポジウム」の案内がありました。今年のテーマは「実験室だけじゃない〜 多様なフィールドで研究する生物学 〜」です。テーマに関連する4つの講演と、大学院学生・大学生・高校生によるポスター発表で構成されます。ポスター発表では、FSSの受講生の発表も歓迎するということでした。
今回のワークショップは、理学部地球科学科の生田領野先生による「理系の文章作成方法(パラグラフ・ライティング)その2」でした。2022年10月2日に行われたサブレクチャー「理系の文章作成方法(パラグラフ・ライティング)その1」の続編です。出席した受講生28人は6つのグループに分かれ、まず、生田先生から前回(その1)の講評を聞きました。評価項目ごとの成績のグラフで課題がどの項目にあるかを示し、「トピック文ごとにパラグラフ化をすること、トピック文を説明するサポート文を充実させること」に気をつけると、さらに良くなるとの助言に、受講生は納得の表情。
その後、受講生は自己紹介文を40分程で作成。自己紹介をする相手を想定すると書きやすいとのアドバイスを受けたためか、サクサクと作成していたのが印象的でした。書き終えた後は、ルーブリックを使った相互評価。受講生はグループの受講生2人から評価を受けました。そして、2つの合計点の最も高得点の作品がグループ代表として選出されました。他の受講生は代表作品(自己紹介文)の良いところをコメントし、それを発表する推薦者1人を選びました。最後に、各グループの代表者による自身の自己紹介文の朗読、続いて推薦者による推薦ポイントの説明が行われました。推薦者の説明にもパラグラフライティングの要点が取り込まれていて、本日の目的が達成されたことを実感。こうして、2時間余があっという間に過ぎていきました。
今回は、対面のみでの実施ということもあって、欠席者が多かったのは残念です。しかし、顔を見ながらの活動は気持ちを上向かせるのでしょう、オンラインで行った10月2日の時より熱気が感じられました。出来上がった作品はどれも評価が高め。受講生はパラグラフ・ライティングのコツを掴んだようです。
生田先生のワークショップの後、粟井委員長から今後のワークショップ・グループワークの進め方の説明がありました。次回の開催日までに、グループごとに「地域の課題とその科学的解決」についてまとめたスライドを作成します。次回のワークショップ当日は、それを英語に翻訳するグループワークを行います。翻訳作業のサポート役として、外国人留学生1人が各グループに配されます。そして、3月のワークショップ・グループワークでは、シンガポール国立大学の理系の日本語クラスの学生たちに、グループの代表者がスライドを使って5分間のプレゼン、その後、質疑応答という流れ。これを聞いた受講生に緊張が走ります。でも、「英語が拙くても、パッション(主張を伝えたい心)があれば必ず通じる」という粟井先生の温かい励ましの言葉に、受講生は少し安心した様子。
説明の後、早速グループごとにリーダー役2名と役割分担、受講生同士の連絡手段と地域の課題を話し合いで決めました。時間がかかるかと思いきや、すべてすんなりと決まったところは、さすがFSSの受講生と思わせてくれました。予定より少しオーバーした16時半頃には終了。この後、受講生は帰宅の途につきましたが、何人かは研究活動を行うため、指導教員の研究室に向かいました。研究活動とワークショップ・グループワーク、これからは主体的そしてグローバルな視点での活動がFSS基礎力養成コースの講座の主になっていきます。これまでとは一味違う能力の育成プログラム。受講生の成長がますます楽しみです。
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第23回静岡ライフサイエンスシンポジウムの案内
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生田領野先生のパラグラフ・ライティングの講義
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パラグラフ・ライティングの「6つのルール」
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「6つのルール」を踏まえた自己紹介文の作成
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相互評価の方法
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グループ代表作品の紹介
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次回ワークショップと準備の説明