2020年2月2日(日)、第8回基礎力養成講座を行いました。
メインレクチャーは、、青木憲治先生(農学部ふじのくにCNF寄附講座)の「科学技術とイノベーション」です。講義では博士課程時代に行った火薬学とエアバッグ用ガス発生剤の研究、現在取り組んでいるセルロースナノファイバー(CNF)樹脂複合材料の開発を中心に行われました。
エアバッグの技術の根幹は “花火” であり、着火から全開までの30msという短い時間を実現した製品開発など、イノベーションを興すためには、昔ながらの技術を活かしたいわゆる “温故知新” 型の発想が重要であったことを紹介されました。
また、現代の環境問題であるCO2の発生を抑えるためには、光合成を盛んに行う成長期の森林が有効であること、プラスチックに変わる材料として注目されているCNFの特色や食品や化粧品などにも広く用いることができること、またCNFと樹脂を混合する技術の難しさを話されました。
終わりに、現在受講生が行っている研究をどのように役立てるかという課題が出されました。
午後のワークショップ、今回のテーマは「研究をしたことのない人に研究のおもしろさを伝えよう」です。英語によるディスカッション、プレゼンも4回目になるので動画で公開できるレベルを目標に行いました。
子どもたちの興味のあることがら、科学に関心を持つきっかけとなったこと、また、いつごろから理科嫌いになるか、科学に関心を示さない理由など事前に調べたデータに基づき各グループ議論しました。例えば小学生には分かりやすく刺激的な科学イベントや講義を用意し多くの子どもたちに経験させることなど、小学生、中学生、高校生それぞれ向けて提案を行いました。終わりに4回にわたった英語ワークショップに参加したTeachingAssistant(主に東南アジアの国々から大学院への留学生)から受講生へ感想やアドバイスが伝えられました。
FSSは、2020年度に第4期生の募集を行います。募集期間は、4月16日〜6月16日です。応募に関する説明と相談、これまでの基礎力養成講座の様子およびプレ講座を静岡キャンパス「春のビッグフェスティバル(春フェス)2020」開催日の 5月9日(土), 10日(日)、および 5月24日(日)に予定しています。詳細は ホームページ(3月末ごろ掲載予定)で確認してください。