<2017 FSS><2018 FSS><2019 FSS><2020 FSS><2021 FSS-B>
<2022 FSS><2023 FSS><2024 FSS><2025 FSS><2017-2025 活動報告>

2021 FSS-B プログラムの内容(2021年度 Basics)

2021年度は「つなげる力で世界に羽ばたけ 未来の科学者養成スクール(FSS)」に代わる新規企画として、「科学者・技術者を目指す高校生のための基礎力養成スクール(FSS-B: Future Scientists’ School the Basics)」を実施します。

FSS-Bプログラムは、受講生の安全第一とコロナウィルス感染拡大防止の観点から、終息までの間すべてのプログラムをオンライン形式(リアルタイム同時双方向型やオンデマンド型など)で行い、受講生には、オンラインツールを用いた講義・ワークショップに自宅から参加していただきます。

例えば、講義は動画配信サービスを利用したオンデマンド形式あるいはZoomを用いたオンライン形式(リアルタイム同時双方向形式)で受講し、ワークショップは Zoomを使って参加します。インターネット環境が整っていれば、パソコンやタブレット端末はもちろん、スマートフォンでの場合もWi-Fi接続で通信経費を軽減できます。

講義内容(2021年度)

2021/08/29(日)第1回講座 講演動画活動報告(オンライン講座)

13:00-13:30 メインレクチャー1
後藤 寛貴 (静岡大学理学部生物科学科)
「姿が異なるオスとメス – クワガタムシから見る雌雄で異なる形態形成メカニズム-」
 生物の中には、オスとメスでおおきく異なる姿をした種類がしばしば見られます。このような雌雄間で表現型が大きく異なる現象は「性的二型」と呼ばれ、シカの角やクジャクの飾り羽など様々な例が知られています。しかし、いくら異なる姿をしていると言っても、同じ種類なのですからオスとメスで持っているゲノム情報はほとんど同じはずです。なぜ、ほぼ同一のゲノムから全く異なる形態を作ることができるのでしょうか?
 顕著な性的二型を示す生物として我々にも身近な種類としてクワガタムシが挙げられます。クワガタムシのオスは闘争用の大きな大顎(いわゆる「ハサミ」の部分)を持っていますが、メスの大顎は小さい未発達なものです。演者はこれまで、このクワガタムシを研究対象に、どのような分子発生メカニズムにより、姿が異なるオスとメスを形作っているのかを研究してきました。この発表では、主にオスの大顎を発達させるホルモンによる制御に関する研究と、性を決める遺伝子に関する研究について、最新の研究も含めてご紹介します。

13:30-15:30 ワークショップ1
FSSの先輩を交えた討論
「未来の科学技術と社会の発展」


2021/09/12(日)第2回講座 発表動画活動報告(オンライン講座)

13:00-15:30 2021年度FSS発展コース中間発表会 ou
2021年度 FSS発展コース11名 による研究発表会


2021/10/24(日)第3回講座 講演動画活動報告(オンライン講座)

13:00-13:30 メインレクチャー2
前田 恭伸 (静岡大学大学院工学専攻事業開発マネジメントコース)
「KJ法入門」
 KJ法は、京都大学の川喜田二郎によって開発されたデータ処理の一手法で、発想法あるいはアイディアを整理する方法としてよく知られています。この手法は討論の基礎となる、自分の論点や疑問点を明らかにする方法として優れています。つまり討論の土台を作ります。実際この手法は京都大学の様々な研究者に共有され、生態学、人類学、サル学などの発展に貢献しました。今回の講座ではこのKJ法について、演習を中心に実際に手を動かしながら学んでいきます。

13:30-15:30 ワークショップ2
KJ法実践


2021/11/23(祝・火)第4回講座 講演動画活動報告(オンライン講座)

13:00-13:30 メインレクチャー3
原 正和 (静岡大学農学部応用生命学科)
「植物をストレスから守る天然変性タンパク質」
 タンパク質は、アミノ酸がつながってできたひも状の分子です。このひもが規則正しく折りたたまれて、様々な働きをもつタンパク質になります。タンパク質は熱によって変性し働きを失います。この時、ひもがほどけて形が崩れます。一方、タンパク質の中には、いつもひもがほどけたような状態になっているものがあり、それを天然変性タンパク質といいます。ここでは、植物の種に含まれている天然変性タンパク質の働きについて紹介したいと思います。

13:30-15:30 ワークショップ3
課題解決討論


2021/12/12(日)第5回講座 講演動画活動報告(オンライン講座)

13:00-13:30 メインレクチャー4
石橋 秀巳 (静岡大学理学部地球科学科)
「岩石から探る火山噴火のメカニズム」
 マグマ噴火とは、地下に蓄積されたマグマが地表へと噴出される現象で、ときに人間社会にも大きな影響を及ぼします。それでは、マグマはどのようなメカニズムで噴火を引き起こすのでしょう?これを解明する手がかりとなるのが、噴出したマグマが固化した火山噴出物(岩石)です。火山噴出物には、マグマが地表まで上昇してくる過程の様々な情報が記録されています。この講座では、火山噴出物に記録された情報を解読し、マグマ噴火のメカニズムを探る試みについて紹介します。

13:30-15:30 ワークショップ4
課題解決討論


2021/12/26(日)第6回講座 講演動画活動報告(オンライン講座)

13:00-13:30 メインレクチャー5
小林 祐一 (静岡大学工学部機械工学科)
「人の知能から学んで作るロボットの知能」
 人工知能(AI)の発展とともに、AIを搭載したロボットが工場以外の場所でも働けるようになることが期待されています。しかし、現在のロボット技術では人の生活空間で働けるロボットを実現するのは非常に難しいです。ロボットをもっと賢くするためには、まだ人の知能から学ぶ余地が多くありますが、この講座では、人や生物の賢さについて追求してきた哲学・心理学・生命システム論の知見から学んで、ロボットの知能づくりに活かす方法について、紹介します。

13:30-15:30 ワークショップ5
課題解決討論


 

FSS発展コース受講生研究発表会(2021年度 2022年3月21日; 活動報告

2018年度 静大TV撮影ダイジェスト版(06:46)

2018年度 静大TV撮影ロングバージョン版(18:17)