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FSS プログラムの内容(2024-2025年度)
2024年度は第二期FSS「つなげる力で世界に羽ばたけ 未来の科学者養成スクール(FSS)未来創成型」の3年目です。
2024 FSSプログラムは、原則、対面形式(静岡大学構内で実施)の講義・ワークショップを実施し、受講生には静岡大学へ通学して参加していただきます。
講座内容(2024年度)
2024/07/28(日)第1回講座 (活動報告)(対面・ハイブリッド開講 静岡キャンパス)
入校式
メインレクチャー1
池田 恵子 (静岡大学学術院グローバル共創科学領域)
「自然災害は自然現象か」
近年、国内外で自然災害が頻発し、大きな被害をもたらしています。一方で、多くの災害研究者が、「『自然災害』は全く存在しない」と主張しています。それは、洪水や地震などに代表されるハザード(潜在的危険性)そのものは災害ではなく、ハザードが人間に影響を与える時にだけ災害になるからです。「災害リスク」と私たちが言う時、それはハザードが災害になりえる可能性について話していることになります。リスクはハザードの強度だけに関係しているのではなく、国や地域社会、私たち個々人の脆弱性や能力など、社会の側の要因次第でもあります。
この講義では、自然科学分野の研究を行う際に、視野を広げて社会科学的なものの見方も踏まえることの有効性について考えます。
サブレクチャー1
瓜谷 真裕 (静岡大学FSS事務局・コーディネータ)
「研究者倫理 〜 研究結果の取り扱いを中心に 〜」
研究とは、観察や実験で得られた結果という事実を根拠に、筋道を立てて考察し、理論や法則、画期的な手法や技術、新規な視点等を導く営みです。研究成果は学術の世界だけでなく社会へ大きな影響を与えるので、研究者は自分の作り出す試料や観察/実験の結果に慎重であるべきです。これを怠ると、誤った結論を導きかねません。また、安易なコピー&ペーストは他人の研究成果を盗用するという行為につながりかねません。この講義を受講することで、研究者としての心構えと研究結果の取り扱いの注意点を説明できるとともに、自分の研究で実践することができるようになります。
2024/08/04(日)第2回講座 (活動報告)(対面開講 静岡キャンパス)
メインレクチャー2
後藤 寛貴 (静岡大学学術院理学領域生物科学系列)
「姿が異なるオスとメス – クワガタムシから見る雌雄で異なる形態形成メカニズム -」
生物の中には、オスとメスでおおきく異なる姿をした種類がしばしば見られます。このような雌雄間で表現型が大きく異なる現象は「性的二型」と呼ばれ、シカの角やクジャクの飾り羽など様々な例が知られています。しかし、いくら異なる姿をしていると言っても、同じ種類なのですからオスとメスで持っているゲノム情報はほとんど同じはずです。なぜ、ほぼ同一のゲノムから全く異なる形態を作ることができるのでしょうか?
顕著な性的二型を示す生物として我々にも身近な種類としてクワガタムシが挙げられます。クワガタムシのオスは闘争用の大きな大顎(いわゆる「ハサミ」の部分)を持っていますが、メスの大顎は小さい未発達なものです。演者はこれまで、このクワガタムシを研究対象に、どのような分子発生メカニズムにより、姿が異なるオスとメスを形作っているのかを研究してきました。この発表では、主にオスの大顎を発達させるホルモンによる制御に関する研究と、性を決める遺伝子に関する研究について、最新の研究も含めてご紹介します。
サブレクチャー2
生田 領野 (静岡大学学術院理学領域地球科学系列)
「理系の文章作成方法(パラグラフ・ライティング)①」
未来の研究者・技術者にとって、文章で正しく効果的に情報を伝える能力は必須です。本サブレクチャーでは、そのための作文技法としてパラグラフライティングを紹介します。その概念とルールを学び、実際にルールに則って作文をしてみましょう。極めると自然に簡潔、論理的、誤解を生じない文章が書けるようになること請け合いです。高校のレポートや研究成果報告会の要旨、将来の学術論文作成に役立ててください。
2024/08/25(日)第3回講座 (活動報告)(対面・ハイブリッド開講 浜松キャンパス)
メインレクチャー3
青木 徹 (静岡大学学術院情報学領域情報科学系列,特命理事・副学長)
加瀬 裕貴 (静岡大学学術院情報学領域情報科学系列 特任助教)
「人間の目を超えたイメージング、人が認識するVR, AR」
これまでのイメージング技術はいかに人間の目に近づくか、に挑戦してきた。例えばスマホに搭載されているCMOSイメージセンサは感度、解像度、色再現性など人間の目にかなり近づき、一部の性能は人間の目を超え始めている。これまでは人間の目を超える性能は人間の認識能力を超え極一部を除いて活用が難しかった。しかし、情報処理能力が進展した現在、人間の目を超えた情報も人間を介さずに直接AIなどの入力に使うことが出来るようになり物理的に正確な情報の取得が重要となってきている。顕微鏡を超える超高解像度やありとあらゆる現象を静止画とする超高速時間分解能、可視光の範囲を超える波長域やpH等の二次元情報、星の瞬きから太陽光までの広大な明暗情報などが挙げられるが、今回は目に見えない「X線」に焦点を当てこれらのイメージング技術を学ぶと共に、情報処理を通じて人間の認識能力を超えた情報をVRやARで表現する方法について講義する。
サブレクチャー3
瓜谷 真裕 (静岡大学FSS事務局・コーディネータ)
「研究提案書の作成」
未来の科学者・技術者にとって、研究を始めるに当たり必要なこと。それは二つあります。まず一つは心構え、そしてもう一つは準備です。心構えについては、8月21日のサブレクチャー「研究者倫理」で学びました。今回のサブレクチャーでは準備、すなわち研究提案書の作成について解説します。研究テーマの設定、先行研究の調査と背景の理解、この研究で明らかにすべき目的、その目的を達成するための方法と工程、そして研究の特色・ユニークな点(この研究のウリ)、研究成果の発信・目標など。これらの要点を十分理解し、研究提案書を作成できる力を身につけます。研究提案書は、研究力養成コースへ進むための二次選抜の重要な資料です。優れた研究提案書が書けるよう、がんばりましょう。
2024/08/31(土)〜9/16(日)第4回講座 (活動報告)(オンデマンド開講)
メインレクチャー4
弓削 達郎 (静岡大学学術院理学領域物理学系列)
「悪魔の物理学 – 情報熱力学入門 -」
19世紀にMaxwellは「低温側から高温側へ熱が移動する」という現象を起こす悪魔を思考実験において考えました。これは物理法制に反するように見えるため、悪魔のパラドクスとして長いこと議論されてきました。講演では、このパラドクスの現代的な解決とそれに伴い進展した情報熱力学についてご紹介します。
サブレクチャー4
石原 顕紀 (静岡大学学術院理学領域生物科学系列)
「知的財産権」
近年、企業戦略としての知的財産権の活用は非常に重要です。大学などの公的教育研究機関においても知財マインドは重要視されるようになってきました。特に理系分野では、得られた研究成果をどのように知財として権利化し、保護していくか、そのような戦略の検討が避けては通れない時代になってきました。
「知財」は知れば知るほど面白い側面があります。一緒に学習していきましょう。今回のサブレクチャーでは、主に特許権、商標権、著作権などについて、実例を紹介しながら解説します。
2024/09/29(日)第5回講座 (活動報告)(対面開講 静岡キャンパス)
討論(グループワーク)
「第1回〜第4回MLの振り返り」
ワークショップ
生田 領野 (静岡大学学術院理学領域地球科学系列)
「理系の文章作成方法(パラグラフ・ライティング)②」
未来の研究者・技術者にとって、文章で正しく効果的に情報を伝える能力は必須です。本サブレクチャーでは、そのための作文技法としてパラグラフライティングを紹介します。その概念とルールを学び、実際にルールに則って作文をしてみましょう。極めると自然に簡潔、論理的、誤解を生じない文章が書けるようになること請け合いです。高校のレポートや研究成果報告会の要旨、将来の学術論文作成に役立ててください。
2024/09/30(月)〜10/14(月)第6回講座 (活動報告)(オンデマンド開講)
メインレクチャー5
近田 拓未 (静岡大学学術院理学領域放射科学系列)
「海水から太陽をつくる〜核融合炉が拓く未来〜」
日々私たちを照らしてくれる太陽は、核融合反応でエネルギーを生み出しています。核融合炉の研究は、いわば海水から〈太陽をつくる〉取り組みです。究極のエネルギーへの人類の挑戦についてご紹介します。
サブレクチャー5
静岡大学 数理・データサイエンス 教育プロジェクト
「統計学:その1(データの代表値とばらつき)」
2024/10/20(日)第7回講座 (活動報告)(対面開講 静岡キャンパス)
メインレクチャー6
平井 浩文 (静岡大学学術院グローバル共創科学領域)
「キノコが地球を救う!-バイオリファイナリーとバイオレメディエーション-」
自然界にて木材は、木材腐朽菌と呼ばれる一群の微生物で腐朽・分解されており、その中でも白色腐朽菌は木材中の主要成分であり、難分解性芳香族高分子であるリグニンを高度に分解出来る微生物であり、一説には、白色腐朽菌の出現により、石炭紀の終焉を引き起こしたとも言われている程、重要な微生物である。この様に書くと難しく感じるかもしれないが、シイタケ、ヒラタケ、エリンギといったキノコが白色腐朽菌であり、実は身近な存在である。本講演では、白色腐朽菌の意外な能力を駆使して、木質バイオマスからバイオ燃料やプラスチック原料を作り出すことの出来る白色腐朽菌の作出の話、さらに、環境汚染物質を分解する白色腐朽菌の話を解説する。これらの結果は、白色腐朽菌が現在の地球環境問題(地球温暖化、環境汚染等)を解決する可能性を秘めており、演者の苦労話等を交えて講演する。
サブレクチャー6
谷 俊雄 (静岡大学FSS事務局・サブコーディネータ)
「科学コミュニケーションへの招待 – 科学者と社会を繋ぐスキル -」
私たちは科学や技術の成果を背景に生活をしています。ところが、現代では科学や技術の研究分野が細分化されています。ある分野の専門家も、他の分野については知らないことがたくさんあります。そのような社会に新たな研究の成果を送り出そうとするときには、科学者や一般市民など立場の異なる人たちが情報を共有し物事を決めていかなければなりません。その仲立ちをするのが科学コミュニケーションです。
この講義では、科学コミュニケーション活動について3つの問いを立ててみます。①誰のための活動なのか?②何を伝えたら良いのか?③科学者と社会をどう繋げたら良いのか?これら3つの問いの答を、グループワークを通して考えてみましょう。
2024/10/26(土)〜11/10(日)第8回講座 (活動報告)(オンデマンド開講)
メインレクチャー7
三井 雄太 (静岡大学学術院理学領域地球科学系列)
「プレート境界地震の発生メカニズム – 2011年東北地震後の進展 -」
大地震の多くは、プレートの沈み込み境界で起きています。2011年東北地震後、この種の地震が発生する物理過程の研究に、いくつかの進展が見られました。特に「断層内流体」「ゆっくり変形」の果たす役割について、ご紹介します。
サブレクチャー7
静岡大学 数理・データサイエンス 教育プロジェクト
「統計学:その2(群間の比較)」
2023/11/17(日)第9回講座 (活動報告)(対面開講 静岡キャンパス)
メインレクチャー8
小林 健二 (静岡大学学術院理学領域化学系列)
「分子のかたちと集合 – 分子から超分子 -」
私たちの身の回りは、分子(有機化合物)で溢れています。様々な分子たちが私たちの生活に役立っています。私たちの体も分子からできています。分子は2次元・3次元的なかたち(構造)をもって、その個性を発揮します。また、分子は弱い力で集まったとき、新たな性質を発揮する場合があります。この講演では、分子がかたちをつくる仕組みと、分子が集合する仕組みと、分子の集合体(超分子)について紹介します。
サブレクチャー8
室伏 春樹 (静岡大学学術院教育学領域技術教育系列)
「プレゼンテーションの要点」
せっかく良い研究をしていても、その成果が相手に正しく伝わらなければ意味がありません。表現や提示の方法で内容の伝わりやすさが変わるのであれば、伝わりやすい方法でプレゼンテーションを行うことが重要ではないでしょうか。このサブレクチャーではプレゼンテーションソフトウェアを利用した発表資料を作成する際に心がけたいポイントを解説します。具体的にはフォントや配色の選択、画面のレイアウト等です。このサブレクチャーを通して、相手に伝わる発表資料づくりを目指していきましょう。
2024/12/15(日)第10回講座 (活動報告)(対面開講 静岡キャンパス)
特別メインレクチャー
◯◯ ◯◯ (◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯)
「◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯」
2023年度入校生
研究成果発表会
2024年度 基礎力養成コース修了式
☆研究力養成コース(2024-2025年度FSS)
静岡キャンパスもしくは浜松キャンパスいずれかで実施します。*2
基礎力養成コースの受講生のうち、大学の教職員の指導の下で研究を行いたい受講生は、二次選抜を経て、研究力養成コースに進みます。
二次選抜を受けるためには、自分自身が行いたい研究について、研究課題、先行研究・研究の背景、目的、方法、期待される効果・発展性などを記載した研究提案書を提出します。
審査に合格した受講生は、研究課題に適した指導教員候補者と面談をし、指導内容と研究計画について話し合います。両者が合意すると、研究力養成コースの受講生となり、指導教員のもとで研究を行います。
また、研究成果を2025年6月中旬頃に開催予定の研究発表会で成果を発表して、修了となります。
研究活動の他、課題解決型のワークショップ(2023年度の課題は放任竹林)及び海外の大学生との意見交換会を行います。
研究力養成コースの定員は40人です。
大学の研究室に配属され、指導教員の下で研究活動を行います。
*2●来学日は指導教員と相談して決めてください。
2025/01/XX(日)第1回講座(2024_11th) (活動報告)(対面)
キャリアパス レクチャー
◯◯ ◯◯ (◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯)
「◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯」
ワークショップ
テーマ「海外留学生との交流」準備
「地域の困りごとを科学で解決!」
2025/02/XX(日)第2回講座(2024_12th) (活動報告)(対面)
ワークショップ
粟井光一郎・石原顕紀 (静岡大学理学部生物科学科)
テーマ「海外大学生との交流①
-英語活用能力・プレゼンテーション能力の向上-」
2025/03/XX(日)第3回講座(2024_13th) (活動報告)(対面)
ワークショップ
粟井光一郎・石原顕紀 (静岡大学理学部生物科学科)
テーマ「海外大学生との交流②
-英語活用能力・プレゼンテーション能力の向上-」
2025/04/XX(日)第4回講座(2024_14th) (活動報告)(対面)
ワークショップ・フィールドワーク
◯◯ ◯◯ (◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯)
テーマ「◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯」
グループワーク
2025/05/XX(日)第5回講座(2024_15th) (活動報告)(対面)
ワークショップ・グループワーク
◯◯ ◯◯ (◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯)
テーマ「◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯」
2025/06/XX(日)研究成果発表会(2024_16th) (活動報告)(対面)
研究力養成コース 研究成果発表会
閉会式・研究力養成コース修了式
2024/06/16(日)2023年度FSS入校生の研研究成果発表会(2023_16th) (活動報告)
究成果発表
☆研究力発展コース(2023-2024年度FSS)
研究力養成コースを修了した受講生は、三次選抜を経て、さらに上位の研究力発展コースに進むことができます。
研究力発展コースでは、研究の継続と発展、研究結果の外部への発信、海外研修、アントレプレナーシップのワークショップを行います。
三次選抜では、研究発表会での発表内容が評価されます。研究力発展コースの定員は20人です。
2024/07/13(土)アントレプレナーシップ講座①(2023-2024_17th) (活動報告)(対面開講 静岡)
アントレプレナーシップワークショップ
「研究成果を社会に送り出す」
アントレプレナーシップワークショップ
「研究成果を社会に送り出す」
協力:公益財団法人 静岡県産業振興財団
西沢良和 氏 兼子知行 氏
株式会社山崎製作所 山崎かおり 氏
Aerial Base 広林智史 氏
株式会社Happy Quality 宮地誠 氏
グループワーク・発表
観点1:誰の問題を解決をしようとするか?
観点2:その人はどのような状況にあるのか?
観点3:その人はどのように解決したいのか?
観点4:そのために自分の研究で何ができるのか?
2024/08/24(土)アントレプレナーシップ講座②(2023-2024_18th) (活動報告)(対面開講 静岡)
アントレプレナーシップワークショップ
「起業プロジェクトの立案」
協力:公益財団法人 静岡県産業振興財団
西沢良和 氏 兼子知行 氏
株式会社山崎製作所 山崎かおり 氏
Aerial Base 広林智史 氏
グループワーク・発表
起業プラン
2024/09/16(月・祝)アントレプレナーシップ講座③(2023-2024_19th) (活動報告)(対面開講 浜松)
アントレプレナーシップワークショップ
「起業家の行動様式」
光産業創成大学院大学 教授 増田 靖 氏
株式会社 浜松ホトアグリ 社長 山田 万祐子 氏
グループワーク・施設見学,浜松ホトニクス研究者との交流会
2024/11/09(土)中間報告会(2023-2024_20th) (活動報告)(対面)
研究力発展コース 中間報告会
2025/03/XX(_)研究成果発表会(2023-2024_21th) (活動報告)(対面)
研究力発展コース 研究成果発表会
閉会式・研究力発展コース修了式
2025/03/XX(_)-XX(_) 海外研修(2023-2024_22th) (活動報告)(対面)
研究力発展コース 海外研修(インドネシア)
☆研究継続コース(2023-2024年度FSS)
研究力発展コース修了後も研究を続けたい人は、研究継続コースに進むことで、引き続き、研究活動の支援を受けることができます。
FSS研究力養成コース受講生研究発表会
(2023年度 2024年X月XX日; 活動報告)