2023年9月24日(日)基礎力養成コース第5回ワークショップを行いました。
2023年9月24日(日)、静岡大学未来の科学者養成スクール(FSS)は基礎力養成コースの第5回目講座として対面でワークショップを行いました。
今回の講座は理学部地球科学科 生田領野先生による「理系の文章作成方法(パラグラフ・ライティング)②」です。8月6日に行った「パラグラフ・ライティング①」をもとに、複数のパラグラフより構成される実践的な文章作成テクニックを学びました。
まず前回の振り返りとして、パラグラフ・ライティングの基本となる6つのルールを復習しました。1回目のパラグラフ・ライティングのワークショップ終了後、「自分の良いところをアピールする自己紹介文を、序文パラグラフに加えて3パラグラフ程度、各パラグラフは2〜4センテンスで書く」という課題が課されました。提出された課題に対して、「パラグラフ化はどの受講生もおおむねできていた。トピック文が要約となっているか、サポート文の構成が適切か、接続語が適切かという点について、改善の余地がある」という生田先生の講評が伝えられました。
次に、課題に対する講評を踏まえて実践的な理系の文章作成方法で自己紹介文を書くという課題が提示されました。文章作成の作業前に、序文パラグラフ内のトピック文とサポート文に含まれる単語の使い方、前後のパラグラフの関係、最後のコンクルージョン文の書き方など、理系の研究報告のような実践的な文章にするためのアドバイスがありました。自己紹介文は各自が約50分の制限時間で書き上げ、作品はグループ内で相互評価します。文章作成終了後、グループ内の作品についてホワイトボードアプリでお互いの作品を確認し、ルーブリックをもとに評価を出し、意見交換をしました。
グループ内での相互評価が終わったところで代表者を決め、代表者自身が書いた文章を全員の前で披露しました。また、代表者を推薦した理由を、班メンバーの中の一人が発表しました。いずれの班も、代表者の作品はパラグラフ・ライティングの基本となる6つのルールに則ったものでした。また推薦のコメントも、即興で考えた発表ではありましたが、要領を得た説得力のあるものでした。
最後に講師の生田先生からは「少し面白さを出そうとしている傾向がある。パラグラフ・ライティングは事実を淡々と短い文章でつなぐことで分かりやすくなる。そこが理系の文章作成の特徴で、一般的な作文の手法とは異なる点である。まずは、そのような基本を習得しましょう。その上で、次のステップとして、読んで面白い魅力的な文章が書けるようになれるといいですね。」とのコメントがありました。